「外車の買取相場が低い」のは本当?安い査定理由とおすすめの輸入車メーカーを紹介!
■この記事でわかること
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輸入車は誰しも憧れや、ブランドに対し魅力を感じていると思います。
しかし一方で、輸入車は購入する際は高額だが、「売却する時は安い」と聞いたことがあるのではないでしょうか?
なぜ輸入車は売却額が安くなってしまうのかその理由を解説し、メーカー別の特徴や、どこくらい差が出るものなのか?を具体的な例を交えながらにお伝えします。
目次
外車・輸入車の売却額が低くなりやすい理由とは?
1.リセールバリュー(残価率)が低いから
リセールバリューとは?
リセールバリューとは、新車や中古で購入し一度所有した車を売却する際に付く価値で、車の買取でいうと再販価値のことを指します。
新車で購入した輸入車が、3年後、5年後、7年後など売却するタイミングの際に、どれぐらいの価値が資産として残って付いているのかを図ることで、リセールバリューの良し悪しが判断できます。
リセールバリューの高さは金額としての目安以外に、「残価率」のパーセンテージで比較することが多いです。
例えば、
A車は、新車販売金額が300万で3年後200万円の査定額となった。
B車は、新車販売金額が400万で3年後250万円の査定額となった。
リセールバリュー残価率は、A車は66%で、B車は62%でA車の方が残価率は高いため、リセールバリューが良いということになります。
リセールバリューの目安はどのくらい?
一般的に言われているリセールバリューの目安は、以下のとおりです。
【新車からの経過年数のリセールバリュー目安】
3年経過 50~60% |
あくまで目安であるため走行距離や車両状態によって異なりますが、平均的な参考指数として上記の残価率より上であれば、リセールバリューは高いということが言えるでしょう。
この残価率が、国産車に比べ輸入車の方が低い比率になっていることが多いことが要因です。輸入車は国産車に比べて高額な車両が多く、新車販売金額が高くなります。
そのため、売却見込み額もある程度の金額が付いたとしても、率で換算すると国産車の方が良い残価率になることが多い傾向となります。
2.国産車に比べて「故障がしやすい」と言われるのは事実
「輸入車は壊れやすい」という声やイメージを持たれている方は多いと思います。
結果から言うと、「輸入車は国産車に比べ壊れやすいのは事実です」
輸入車が日本国内での使用で故障がしやすいと言われる理由について詳しく解説していきます。
1.日本独特の気候が輸入車と合わないケースもある
日本のように四季があり1年間で色々な気候変化が短期間に移り変わる国はとても珍しいです。約3か月に1回に季節が変わる地域はありますが、国単位で起こるのは島国ならではの特徴です。
基本的に輸入車として人気のあるヨーロッパは、大陸である影響で雨季と乾季というようにはっきり分かれている環境が多いです。寒い地域も多く、日本の夏のような蒸し暑い気候がない地域もあります。
そのため日本の季節や気温や湿度に経変劣化が早くなることは考えられます。
もちろん日本よりも高温多湿なアジア地域にも、ヨーロッパ車は多く輸出されておりアジア圏へ使用も想定して設計されていますが、消耗品や電気系統部品に関しては気候の違いが表れやすいです。
2.文化や車に対する考え方の違い
輸入車が壊れやすいというよりも、国産車が壊れにくいという表現の方が正しいかもしれません。国産車は世界的に見ても故障が少ないのはよく知られている事実です。
それには文化や、車作りに対する考え方が影響しています。
日本人は仕事に対して実直でまじめであると言われますが、車作りに関してもまさにその通りです。
コスト面でカットや工夫しなくてはいけないこともありますが、故障や壊れてしまうような影響が出る部分に関するところは高い水準で作られています。
日本の気候に適した設計もされているためどうしても、壊れなさすぎる国産車と比較すると経年劣化などでは、輸入車の方が先に故障などのトラブルは出やすいという結果になりがちではあります。
3.外車は国内での中古車需要が少ない
2024年4月4日に日本自動車輸入組合より発表された、2023 年度(2023.4 ~2024.3 ) における外国メーカー車の輸入車新規登録台数は244,844 台。
2023年度の国内新車販売で登録車と軽自動車も含む合計は452万8668台で、輸入車のシェアは、5.3%となります。
輸入車のシェアは多少変動のあるものの、あまり大きな変化はなく国産車の人気には及ばない状況となっています。
シェアが少ないということは、その分市場規模も小さく、取り扱いを行う中古車販売店の販売網や数が限られます。
中古車販売で扱う業者が少ないと、輸入車を中古市場で流通させる際に業者間での競合力が国産車よりも劣り値段の高騰も起きにくくなります。
結果、輸入車ディーラーの下取りに頼ったり、中古車買取店が高く買取しにくい要因となり、リセールバリューが低くなってしまうのです。
参考サイト:日本自動車販売協会連合会
日本自動車販売協会連合会 車種別登録台数統計(2023年度)参考サイト: 日本自動車輸入組合
日本自動車輸入組合 輸入車新規登録台数(速報) 発表資料参考サイト:一般社団法人 日本自動車会議所
一般社団法人 日本自動車会議所 自動車産業インフォメーション
4.輸入車は海外需要がないため輸出対象にならない
日本車は安心と信頼の日本ブランドとして世界的にもトップクラスの人気を誇ります。
その理由は、品質が良く・故障が少ない・細かいメンテンスも必要最低限のみなどの魅力によりものです。
国産車であれば、年式が古くなろうが、海外輸出にて値段がつくため買取額も一定水準確保されます。
一方で、輸入車はもともと海外で製造され輸入しているため、海外の業者がわざわざまた日本から買い取るという需要は少なくなります。
輸入車は日本以外にも展開されているため、日本よりも安く仕入れることができる販路が他に多くあるため中古車の価値が上がってきません。その分日本車は、日本から仕入れないと手に入らないものが多いため、国内以外にも海外の販路がある強みでリセールバリューの差に繋がります。
5.維持費の高さがネックになる
輸入車はいざという時に故障の費用がかかることを念頭に所有する必要があります。また維持するための費用が、国産車と比較するとかかってしまう傾向にありあります。
ガソリン代が高い!ガソリン費用のシュミレーション
ガソリンの種別は、国産車であればレギュラーガソリンがメインですが、輸入車は「ハイオク指定」であることも多いです。
ハイオクとはハイオクタンの略で、オクタン価が高いという意味です。
これは、日本と海外では基準が異なることが起因しているのですが、ハイオクの方がコストはかかります。
◆レギュラーとハイオクのガソリン費用のシュミレーション◆ レギュラーガソリン175円/L 、ハイオク186円/L、燃費10km/Lと過程すると 1年1万km走行する方:レギュラー 175,000円、ハイオク 186,000円 差は、11,000円です。 |
ガソリン代が高騰してきている現在は、走行距離が増えれば増えるほど、かかる費用の差は大きくなるため、ハイオク仕様車を選ばないという方が増えてきているため中古で輸入車を選択する方も限られてしまいます。
修理や交換の費用が高い
最も顕著なものが、修理や部品代が高いということです。
国産車であれば部品も多く流通しており、修理する際も慣れている車であるためすぐに修理にとりかかることも可能性です。
しかし、輸入車はパーツを常にストックしているところは除いて基本は取り寄せになることが多いです。
当然量販されている部品よりも高額になるため、故障がしやすいことと、修理費用が高く乗りたくても輸入車を断念される方も多くなり、売却する際にも不利な金額になってしまうという流れになります。
輸入車を売却する際に、買取額を少しでも高くするための方法
輸入車の残価率は国産車に比べ低い傾向にある理由を説明しましたが、メーカーや車種、条件によっては国産車よりも残価率が高いということも多々あります。
輸入車の売却を検討している方や、輸入車を新車や中古車で将来的に購入している方のために売却時の買取額を上げるための方法を紹介していきます。
輸入車を購入するなら「メルセデス・ベンツ」を選ぶ!
メルセデスベンツは、ドイツを代表する自動車メーカーで、創業者のカール・ベンツは世界初の自動車を作り上げたエンジニアであり、現代にまで続いてきた自動車文化の立役者でもあります。
圧倒的な高級感とブランド力で輸入車の代表的な存在で、日本国内で高級な輸入車=ベンツというイメージを持つ方も多く、今も昔も一度は皆が憧れるような特別なブランド力が特徴です。
●メルセデス・ベンツはリセールバリューが高い!
メルセデス・ベンツは輸入車の中でも、富裕層を中心にステータスにもなるような確固たる人気を持っているためリセールバリューが輸入車メーカーの中では比較的高い傾向にあります。
もしリセールバリューが高い輸入車メーカーを選ぶとなったら、メルセデスベンツは最もおすすめできます。
車種によっては人気国産車を上回る残利率を誇ります。
例で挙げると、圧倒的な人気のGクラス。これは別格のリセールバリューです。
「ゲレンデ」とも呼ばれていますが芸能人や著名人が多く乗っていることでも有名です。
他には、「メルセデス・ベンツ GLA」「メルセデス・ベンツGLB」「メルセデス・ベンツ GLC」「メルセデス・ベンツ GLS」などのSUVタイプの車種のリセールバリューが高いです。
輸入車の人気は流行にも流されやすいので、現在世界的人気のSUVタイプを選ぶことで、ここ数年間の間であればリセールの高さに結び付く可能性は高いと思います。
●他の輸入車メーカーでは「ポルシェ」と「BMW」が良い傾向
ポルシェは、ドイツを代表するスポーツカーを中心に販売する自動車メーカーです。
高額な車種が多くなかなか普段よく見ることは少ないかもしれませんが、その希少性の高さも相まってリセールバリューは輸入車メーカーとしては良い部類に入るでしょう。
特に、普段使いもしやすい車種が人気で、「ケイマン」・「カイエン」・「ボクスター」あたりが買取額も高い傾向にあります。
BMWはドイツの高級自動車メーカーです。日本でもメルセデス・ベンツと同様にネームバリューが高いメーカーです。
国内でも流通量が多くなじみがあるメーカーであるため、輸入車を初めて乗る方にも選ばれやすいこともあり、メルセデス・ベンツやポルシェに次いでリセールバリューは比較的安定している方です。
ただし、BMWは車種が豊富でモデルごとの人気差が大きいため、不人気種は特に買取額が下がりますので、人気なモデルを選ぶことでリセールバリューも期待できます。
BMWでリセールバリューが高めなのは「Xシリーズ」と「Mシリーズ」です。
「Xシリーズ」は、人気のSUVタイプ。SUVモデルは世界的なブームにて人気が加速しておりBMWも同様に力を入れているモデルです。
「Mシリーズ」は、スポーツグレードを展開しており、よりスポーツ性の高いBMWを好む層から絶大な人気があるモデルです。
輸入車でもリセールバリューが高くなりやすい条件は?
・人気のボディタイプ
・人気色の車
・新車でも販売されている現行の車
・限定車などすでに新規に入手が難しい車
輸入車は国産車以上に「カラー」で差が出る
査定額の差は車の車体カラーにて大きく変わってきます。
主に人気色・普通色・不人気色に分かれますが、輸入車の場合は国産車以上に色がリセールバリューに大きく影響してきます。
●輸入車のカラーは「ホワイト系」が最も人気
国産車の人気カラーは「白・黒」ですが、輸入車の場合はホワイト系のリセールバリューに強い傾向があります。
ホワイト系のカラーの中でもラメが入っているような光沢のある「パールホワイト」がおすすめです。
ブラック系も次いで人気色ではありますが、それ以外のカラーでは査定額が大きく下がることが多いので、選ぶ際の参考にしてみてください。
参考記事:中古車の買取相場はどう決まる?中古車業界の相場に関して解説
まとめ 輸入車はメーカーとモデル選びで査定額に大きな差が出る
【この記事をまとめると】
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輸入車は国産車と比較すると全体的にリセールバリューは低いと言えます。
輸入車はまだまだ贅沢車というイメージがあり、富裕層からの支持が高いのも事実です。よって新車購入する層が多く、中古車となると取り扱い販売店の少なさと、故障がしやすいリスク、維持費の高さが相まって売却する際の買取額は安いということに繋がります。
ただし、メーカーやモデルによっては人気国産車よりもリセールバリューが高い車種もたくさんあります。
ぜひ今回の情報を参考に輸入車選びをしてみてください。