車は車検前に売却すべき理由と車検が切れた際の買取方法を解説
2024.08.28 | 更新:2025.01.16
車の売却をする際に車検の残り日数にて実際の査定額が変わるか気になる方も多いでしょう。
車買取で車検が残っている日数が多い方が高く売却することができる理由や、車検を通す前後のどちらで売却した方がお得なのか解説します。
また車検切れの車を売却する際の注意点や手順についても詳しく紹介し、車検切れの車を売却する方法や車買取の際の必要書類についても紹介しています。
目次
車検を通す前に車を売却した方がお得なのは本当か?
一般的に、車検を通す前に車を売却する方がお得とされています。
理由は、車検にかかる費用の方が、査定額よりも高くついてしまうためです。
車検にかかる費用相場
車検にかかる費用の相場は
■軽自動車の車検費用の相場 ■コンパクトカー車検費用の相場 ■普通車の車検費用の相場 |
車検にかかる費用と買取査定額はどちらが高くなる?
例えばプリウスの買取相場の例を挙げます
上記の条件の車が2台あり車の買取をしようとそれぞれA車・B車で比較すると A車とB車のそれぞれの査定額は! A車(車検残なし)の買取相場はおおよそ B車(車検残あり)の買取相場はおおよそ ※2025年1月16日現在 ハッピーカーズ川崎登戸店調べ |
車検なしとありの車の査定額を比較すると、約3万円~4万円ほどの差であるため、車検費用の方が高くなります。
あくまで一例ですので全ての業者に当てはまるわけではありませんが、普通車の車検費用の相場が、110,000円~200,000円ほどですので車検の費用の方が査定額よりも高くなってしまうため、車検前に売却した方がお得という結果になります。
ただし、軽自動車の場合は車検費用も安いこともあり、車検が長く残っている際には、車検費用に近い査定額をプラスできる可能性もあります。
参考記事:車検を安く済ませる方法と費用相場は?おすすめの業者の選び方も紹介
車検が長く残っている方が高く売れるの?
車の売却をするタイミングは車検が切れる前の方がお得であると言えますが、車検が残っている長さが査定額に影響するのかどうかが知りたい方も多いでしょう。
結論から言うと、金額の大小はあれど車を売却する際に、車検の残り期間が査定額に影響はあります。
車検が長く残っていることでお得に車を売却することも可能です。
車検の期間にて車の査定額が変わる理由を説明していきます。
1. 車検点検したのが直近であれば車両状態が良いため
車検の期間が長く残っているということは、車検を実施した日からあまり日も経っていないということです。
よって車検で各部の点検や不具合の修理、部品交換を最近実施しているということはまだ車両のコンディションが良い状態であることが多いため、信頼度が高くなります。
逆に車検切れが近く、その間定期点検などを行っていない場合だと、約2年間経っている間に経年劣化や、故障、不具合なども発生している可能性も高くなります。
車検でしっかり点検と整備を行ってから間もない期間で車売却をすることで、車のメンテナンスも整っており状態の良さを評価され査定額が有利になることが多いです。
2. 車検にかかる費用を買取業者が節約できるため
車検を受けると2年間、誰に名義変更をしてもその間は車検を新たに受けずに乗ることができます。
よって、車検期間がまだ長く残っている場合は、車買取業者が移転手続きと呼ばれる名義変更を行うことで、車検にかける費用を節約することができます。
その分の費用を買取額に反映させることで査定額のアップが狙えることに繋がります。
査定額の算出において、車検の残り日数は大きな要素となるため、車買取を考える際には車検の残りがどれくらいあるかを確認しておくことをおすすめします。
車検が残っている車は、買い手にとってもメリットがあるため、高く売れる可能性が高まると言えます。
どのくらい車検の残り期間があれば査定額がアップするの?
日本自動車査定協会(JAAI)が定めている基準では、車検の残り期間が4か月以上である場合は加点となる項目があります。
つまり3か月以内では査定に影響はなく、4か月以上から加点されるということになります。しかし、4か月~6か月ほどあった場合でも金額換算でいうと数千円程度ですのであまり査定額のアップとはいかないケースが多いです。
一般的に1年以上車検の期間が残っている場合には査定額アップを狙うことができます。
これは各買取業者によって独自の評価基準を持っているため一概には言えませんが、4か月~1年以内の車検残でも、査定額はほぼ変わらないことが多いです。
車検が1年以上残っており、車検時に消耗品の部品交換や、不具合があった場合の修理を適切に行っている場合には、車検の残り期間を査定士にアピールすることで買取価格に上乗せする交渉もできる可能性が出てきます。
あくまで車検の残り期間を車の評価額にどの程度影響させるかは、車の買取業者の基準次第です。車検が長く残っている車を売却したい時には、買取業者に車検の残期間次第で査定額をアップしてもらえるか確認をしておくと良いでしょう。
車検が残り少ない車でも高い査定額を狙う方法
1. 車検残が少なくとも1か月間は残っている状態で売却する
車検が切れた状態ですと、査定額が下げることが多いです。
車検を受けずに売却したい場合は、なるべくギリギリまで乗っていたいという方は多いです。
ただし、車の売却を前提としている場合には遅くとも車検残が1か月間は残っている状態で査定と売却することをおすすめします。
先ほども記載したように、車検の残り期間は4か月以内であればほぼ影響はないため、4か月を切ればギリギリまで乗っていたいとしても査定額はあまり変わりません。
ただし、「車検残期間が1か月を切っている」、もしくは「車検が切れてしまった」場合には、査定額が下がること可能性が高いです。
車を買取り業者が引き取った際に、移転登録や抹消登録などの手続きを行いますが、おおよそ2週間前後はかかります。
よって車の点検や整備を合わせて3週間ほどは見ておきたいので、車検の残りが1か月あれば大抵の買取業者であれば、査定額を下げずあまり影響を出さないことが多いです。
2. 自賠責保険の有効期限が残っているまでに売却をする
仮に車検が切れてしまった場合には、車買取業者が仮ナンバーに付け替えて公道を走れる状態にします。
レッカーなどの輸送車を使用することもありますが、コストもかかるため車の状態に問題がなければ、仮ナンバーを付けて自身で乗って帰り引取りことが多いです。
その際に、公道を走る場合には自賠責保険の期限内であればなにかあった際にも安心することができます。
また、やっぱり車を売却するのをやめて車検を受けたいと思った際にも、自賠責保険が有効期限内であれば、自分で仮ナンバーを取得することも可能であるため重要なポイントとなります。
車検切れの車でも売却はできるの?
車検切れの車でも買取業者は買い取ってくれるのか疑問に思う方が多いかもしれません。
しかし、実際には多くの大手買取業者は車検が切れている車であっても問題ありません。
車検が切れていても車自体の価値は変わりません。
エンジンや電気系統に問題がなく車が動く状態であれば、業者が中古車として買取後に再販することが可能です。
査定額の評価基準に車検期間を考慮している車買取店であれば、車検が多く残っている車両よりも査定額は下がる可能性がありますが、あくまでに車両事態に問題がなれば車種によって、相場より高い価格で買い取ってもらえることも可能です。
車検が切れてしてしまった車の売却ポイント
車検切れの車を売却することは可能ですが、そのままでは公道を走れない状態であるため車の買取方法を検討する必要があります。
特に車検が切れた状態の車を売却する際には、できる限り迅速に売却することをおすすめします。
車をある程度走行をしていないとエンジンや電気系統、消耗品の劣化も早まります。
また、バッテリー上がりが発生してしまうと、最悪バッテリー交換をしないとエンジンがかからないということもあります。
車買取業者としても、車検が切れて長い期間放置されていると車両の状態が不明瞭になるため査定額を低く見積もる傾向にあります。
よって車検を更新して乗り続けるのではなく売却して手放したい場合には、早めに売却をすることが重要です。
1.査定依頼する前に車両状態の点検や整備を行っておく
車検切れの期間が長いと車の状態が悪化している可能性があるため、査定を依頼する前に車の状態をセルフチェックしておくことが重要です。
自分で行うことができる点検や整備を行ってから買取依頼をすることが望ましいです。
さらに、車検が切れていることを理由に買取価格が下がる可能性があるため、備品関連をしっかり揃えておきましょう。
すぐに売却することができるよう必要な書類も事前に準備しておくことで、できる限り査定額アップを狙えるような対応を心掛けましょう。
これらのポイントを押さえておくことで、車検が切れた車の売却をスムーズに、かつ有利に進めることができるでしょう。
2.廃車をするよりも買取店で車売却する方がお得に!
車検が切れた車を廃車しようと考える方も多いです。
ただし、ご自身で廃車する場合には手続きも煩雑で数万円の費用もかかります。
よって廃車をするような中古車でも出張車買取業者に売却依頼をしたほうがお得になります。
基本的にはエンジンや車両自体に問題がなければどんな車両であろうと買取できないということはありません。
長期間放置している車検切れの車でも査定額はつくためまずは査定を依頼することをおすすめします。
車検切れの車はどうやって売却するの?
1.出張買取サービスを行う車買取店に依頼する
出張買取は非常に便利なサービスで、車買取業者が自宅に訪問し、査定から売却の手続きと引取まで行うことができるため、車検切れの車両でも動かすことなく売却まで可能です。
まず、車検が切れている車は公道を走行できません。
よって出張買取ではなく店舗へ持込みする査定のみ受け付けている買取店に持っていくことは大変です。
自宅へ出張査定・出張買取を行っている車買取店を選ぶことがおすすめです。
これにより、車を店舗まで持ち込む手間が省け、時間と労力を大幅に節約できます。
また、専門スタッフが自宅まで来てくれるため、査定や手続きがスムーズに進行します。
車が動かない場合でも対応してくれる業者が多いので、安心して利用できます。
特に車検切れ車は公道を走行することができないため出張買取に依頼することが望ましいでしょう。
電話やメールをするだけで自宅まで駆けつけてくれる手軽さや、必要書類なども直接丁寧に教えてくれるため中古車の出張車買取店に任せることはおすすめの車売却方法です。
参考記事:車の出張査定はすごいメリットだらけ!業者の選び方と売却手順を解説
2.店舗持込みの買取店に依頼する場合には「仮ナンバー」が必要
出張査定・出張買取を行っていない店舗へ直接持込みする中古車買取店へ依頼する際には仮ナンバーを自分で取得し一時的に公道を走れる状態にする必要があります。
自分で「仮ナンバー」を取得する手順と方法
出張査定を行っていない車買取店に依頼する場合には、店舗に車両を持ち込む必要があります。
その際に仮ナンバーを取得して車を持ち込む手順についてご紹介します。
まず、仮ナンバーを取得するには、管轄の市区町村の役所での申請が必要です。
申請には、申請用紙・自動車検査証(車検証)・自賠責保険証明書・身分証明書が必要となります。
ホームページより印刷するか、区役所に設置されている申請書を記入し、手数料を支払うと、仮ナンバーが発行されます。
この仮ナンバーは有効期限があり、通常は数日から最長で11日間で、有効期限内に車を移動させる必要があります。
仮ナンバーを取得したら、車に取り付けられているナンバーを付け替え持ち込みます。
仮ナンバーの取り扱いに関しては、各自治体の規定に従うようにしてください。
また、仮ナンバーは自賠責保険証明書の有効期限が切れておらず、有効な状態であることが借りられる条件となります。
通常車検の期間に合わせて自賠責保険証明書の有効期間も設定されているため、長くても車検より1か月長めの有効期間となっていることが多いです。
もし有効期間が過ぎている場合には、保険会社に出向き新たに保険に加入する必要があります。
手間も費用もかかるため慎重に検討してください。
参考サイト:川崎市ホームページ
川崎市ホームページ 自動車臨時運行許可(仮ナンバー)について
仮ナンバーに付け替える際の注意点
仮ナンバーを付けるためには、車のナンバーを付け替えて走行する必要があります。
軽自動車の場合は単にネジを回して止めているだけであるため取り替えても問題ありませんが、普通自動車の場合は後ろのナンバーの左上に陸運局の検査員による封印が施されています。
ナンバープレートの『封印』は道路運送車両法によって上記の様に定められており、勝手に剥がして公道を走行すると、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金(道路運送車両法108条1号)となります。
またこの封印は運輸支局でのみ行うことができ自分で行うことはできません。
ナンバーは一度外してしまうと、新たに車検を通すにも余計に費用や手間がかかりますので注意!!
よって、普通自動車の場合はむやみに自ら『封印』を外すといった事はおすすめしません。
基本的には仮ナンバーを付けて自走したい場合は、そのまま車検を通すか、売却することを前提とした状態でない限りしないようにしましょう。
車を個人間売買する際の注意点
個人間売買をする場合には自身で全て準備から手続きまで行う必要があります。
売買契約書を作成し、双方が合意の上で、車両の状態、価格、引き渡し方法、支払い方法などを双方で確認し契約書に明確に記載しましょう。
あくまで全て自己責任となるため車両状態に問題がないか買取業者や第三者機関の査定結果をもとに、価格交渉を行うべきでしょう。
また、車両の引き渡し時には、名義変更手続きを行うことが必要です。
相手側に全て任せ名義変更を怠ると、後々トラブルになる可能性があります。
■名義変更の申請手続きは、こちらをご覧ください。
参考サイト:関東運輸局
関東運輸局 自動車の登録手続き参考サイト:軽自動車検査協会
軽自動車検査協会 名義変更(売買・譲渡・その他)
さらに、支払い方法も事前に決めておくことが重要です。
現金取引の場合は、受け渡しのタイミングを慎重に決める必要があります。
銀行振込の場合は、確認が取れるまで車両を引き渡さないようにしましょう。
最後に、個人売買には信用と信頼も必要です。個人情報の取り扱いに細心の注意払いし、トラブルが起こらないよう個人間の信頼関係を築くことで、安心して個人間売買を進めることができます。
車検切れの車売却に必要な書類
■普通自動車を売却する際に必要な書類は?
◆一般的な普通自動車を売却する際に必要な書類◆
1. 自動車検査証 |
※2「自動車検査証記録事項」は、電子車検証に切り替わっている場合には用意する必要があります。
■軽自動車を売却する際に必要な書類は?
◆一般的な軽自動車を売却する際に必要な書重要◆
1.自動車検査証 |
※軽自動車を売却する際には、認印で問題ありません。
まず、買取業者に提出するための車検証が必要です。
これは車の登録情報が記載されている重要な書類であり、売却時には必須です。
次に、自賠責保険証明書が必要です。これは車が法的に保険に加入していることを証明するもので、車検が切れている場合でも、自賠責保険の有効期間が残っている場合もあります。
また、普通自動車を売却する際には印鑑証明書も必要です。
これは売却者が正式に売却を承認するための証明書で、市区町村で取得することができます。
そして、リサイクル券も必要です。これは車がリサイクル料を支払っていることを証明するもので、売却時に提出する必要があります。
最後に、身分証明書が必要です。これは運転免許証やパスポートなどが該当します。
書類を準備しておくことで、スムーズに車検切れの車を売却することができます。
廃車手続きする場合でも、同じ書類が必要となりますので、事前にしっかりと確認しておきましょう。
参考記事:車売却に必要な書類とは?買取手順や紛失した場合の再発行方法を解説
車検切れの車を売るときは早めに車買取店に売却がおすすめ!
■車検切れ車両を売却する際のポイントまとめ
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車検が切れていると、公道を走ることができません。
もし車検で切れている状態で公道を走ると道路運送車両法の「無車検運転」にあたり、6点の違反点数、一発免許停止、6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。
ちょっと近くまでならという安易な気持ちで公道をはしらせることは決してしないでください。
車検が切れた場合には、車検を更新し乗り続ける選択肢と、そのまま車を売却するかの選択しとなります。
もし普段からあまり乗らず、車検費用や維持費、税金の負担をかけたくない場合は、早めに売却することが求められます。
長期間放置されると車両状態も悪化していき業者が買取する際の査定額に大きく影響します。
車検が切れたらまずはお近くで評判の良さそうな出張車買取店に相談してみてください。
まとめ 車検の残期間は1年以上あれば良い!最低1か月間は残して売却するのがおすすめ!
車検の残り期間で査定額がアップすることがありますが、1年以上残期間がある方がより狙うことができます。
1年以内であればあまり大きな影響はないため、車検の残り期間で決めるよりも、生活スタイルや、中古車相場、高く売る事ができるタイミングなど、車検残以売却タイミングを決めることを優先して構わないでしょう。
ただし、最低1か月間は残っている状態で売却をしないと査定額が減額評価される可能性もあるため、ゆとりを持った計画的な車売却をすることが大切です。