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お役立ちコラム

車を高く売却したい!車買取のプロが査定額を上げるための方法を解説!

車を高く売りたい 査定額を上げる方法

車を高く売却したいけど実際にはどうしたら高く車を売却できるのか。
「車の売却を考えているけど、どうすればいいの?」
「車買取の査定額を上げるためのコツを教えてほしい」
車を売却する前の段階で「どうしたら車を高く売却できるか?」と悩むケースは非常に多いです。

事前のリサーチをしないで車を売却すると、損をする場合があります。
車買取の査定は「基本的に減点方式」だからです。
今回は車を高く売るためにしておくべき基準や、車買取のプロが査定額を上げるための方法を伝授します。
査定前にすべきことを、車を高く売却したい人向けに分かりやすく解説します。
この記事を読めば、車の売却を考えている人がすべき対策と交渉について分かります。
車を高く売却したいと考えている人は、参考にしてください。

【この記事を読むとわかること】

  • リセールバリューの平均がわかる
  • 車の買取査定額が決まる基準がわかる
  • 車の個別の本体査定基準がわかる
  • 車を高く売却するための方法がわかる

目次

高く車を売却するために買取査定額の基準を知っておく

中古車の値段は適正な場合が多いです。プロの買取業者によって売買されている市場だからです。基本的に中古車の市場相場から、逸脱した値段はつきません。
そのうえで、車の買取査定額の目安となる主な買取査定額の基準を6つ紹介します。
これを知っておけば、中古車を売却する上での知識が身に付きます。

1.リセールバリューの基準を知る

トヨタの3代目ヴォクシー後期型

リセールバリューとは?

車の買取業界には「リセールバリュー」というものがあります。
リセールとは再販売、バリューは価値という意味で、リセールバリューとは、車を売却する際の価値、つまり残価率のことを指します。

リセールバリューはパーセンテージで表します。
具体的な金額で説明をすると
新車にて400万円で購入した車で、リセールバリューが3年後50%だったとします。
その場合、400万円で新車購入した車を3年後に売却した場合の買取額は半分の200万円になるということです。

「リセールバリューが高い」➡買取金額が高く値落ちしにくい
「リセールバリューが低い」➡買取金額が低く値落ちしてしまう

このように考えて下さい。
このリセールバリューの数値はメーカーや車種によって異なります。

基本的には人気車や希少性が高く需要が高いモデルや車種がリセールバリューも高くなり、不人気車や、リコールなどメーカーやトラブル問題などのイメージなどによってもリセールバリューは低くなる傾向があります。
あくまで「新車購入後」の基準としています。

リセールバリューの平均目安

リセールバリューは個々のモデルや車種、メーカーによって異なりますが新車購入後から一般的な平均は

【リセールバリューの平均目安】

  • 3年後➡50%~60%
  • 5年後➡40%~50%
  • 7年後➡30%~40%
  • 10年経過➡10%~30%

上記がリセールバリューの目安です。
上記の数値よりも高い車種やモデルも多くあります。人気車の中には3年後に70%を超えるものもあります。

リセールバリューを考慮した購入の注意点

家族で車販売店に来店高く車を売却するためには、高いリセールバリューの車を購入することが重要となります。
リセールバリューの高い車種は、中古車でも同様の価値基準となります。
新車購入する場合には価格は一定であるためなるべく無駄なオプションや装備は付け過ぎないことが良いでしょう。

リセールバリューはあくまで車両本体の価値で見られることがほとんどで、装備や細かいオプションはあまり考慮されないことが多いです。
いくらリセールバリューが高い車種を購入したとしても、支払い総額が大きくなってしまったら思ったよりも買取額が届かないなんてことも良くあります。

また、中古車購入する場合にもリセールバリューの考え方は同様です。
リセールバリューの高い車種で中古車で購入しても高い価値は残りやすいです。

ただし注意点としては、中古車の場合リセールバリューが高い車は、需要があるため販売価格も高い設定になっていることがほとんどです。
いくら数年後に高く売却できるとしても、購入価格も高くなっている場合には差が相殺されてしまうことも考慮してください。

逆にリセールバリューが低い車は、販売価格が低く設定され、数年後に売却する予定はなく、長く乗り続ける人にとっては安く購入できるためこちらの方がお得と感じる方も多いでしょう。

リセールバリューの基準を知っておくことでお得に車の売却の計画を立てることができ将来への見込みも予測することに役立ちます。
車種別のリセールバリューがどのくらいか気になる方は車買取店や新車を購入した店舗に問い合わせたり、インターネットで調べることができます。

2.同じ車種でもグレードの違いにより査定額は大きく変わる

トヨタグレード検索サービス

参考画像:トヨタグレード検索サービス

車種の「グレード」は買取査定額を大きく左右します。
グレードの高い車種は高機能な装備と、オプション装備が豪華だからです。
エンジンの性能、高品質なオーディオやヘッドライト、本革のシートなどがあります。
標準モデルには、最低限の装備と安全機能が備わっています。

同じ車種でも人気と不人気のグレードがあり買取額の相場に影響します。
自分の車のグレードを調べておくことで査定額へのアピールになることも多いです。

【グレードの調べ方】

グレードは各メーカーにて検索サイトが用意されています。
車検証を手元に用意して、サービス内容に同意し、「車体番号」を入力すると、車のグレード結果が表示されます。(年式が古い場合には表示されないこともあります)

3.ボディーカラーで査定額は大きく変わる

黒いプジョー208

ボディーカラーは買取査定額に大きな影響を与えます。
車のカラーによって印象は大きく変わるため「需要のある」ボディーカラーが存在するからです。

基本的に人気色として「ホワイト・ブラック」は安定した人気があります。
これが国内外問わず需要があるカラーとして認識されており、買取査定額に良い影響を与えます。幅広い年代の方に求められ無難な色のため多くの方に求められます。

逆に派手な色や原色系=グリーン・オレンジ・イエロー・赤などは査定額が低くなることが多いです。
車に似合うカラーがありますが、中古車市場ではホワイトやブラックのような無難で幅広い層から求められるカラーの方が中古車販売店も販売がしやすく、購入者としても手を出しやすいため需要が高くなります。

最近は、くすんだカラーやアースカラーが人気となっており、カーキ色や茶系統のおしゃれな色合いの車も需要が高く、買取額アップを狙えるカラーとなっています。

4.中古車の販売回転率は車買取査定額に影響する

銀のトヨタのアクア

早期売却が可能な車種は販売の回転率が高いためより多くの台数の販売が可能であるため買取額も高くなります。

買取額が高くなる傾向中古車は在庫を効率よく流通させることが大事です。
中古車販売店が買取した後にどのくらいの期間で販売まで結び付けられるかの販売回転率は査定額に影響しています。
回転数が良い車は主に売れ筋の人気車種が多いです。逆に回転数が低い車とは、なかなか売れないようなモデルが終売した廃盤車や、過走行車、修復歴車などが多いです。
金額が高い高級車よりも手ごろな値段の人気車の方が中古車販売店も売りやすいため買取もしやすい判断となります。

回転率の低い車は売れにくいので、場所代やメンテナンス代などの経費がかさみ買取業者の利益が減ります。
回転率が高い売れ筋の人気車種は早くに多くの利益を生むため、買取査定額にも上乗せして高い金額が反映されます。

5.車を売却する業者によって買取相場は変わる

カーディーラーの男性

次に車をどこに売却するかによって買取額の相場は変わってくることを知っておきましょう。
車はどこに売っても同じ金額で買い取りをしてくれるわけではありません。
売却先によってそれぞれの査定方式や基準、金額の算出方法が異なります。

1.ディーラー系販売店での下取り売却

下取りとは主に新車や中古車を正規ディーラーで購入する際に、古い車をディーラーに引き取ってもらう売却方法です。

メリットは、新車や中古車を購入するのと同時に全て任せることができるため手間がかからず、中古車販売店を自分で探す時間も節約できます。また正規ディーラーであれば、信頼性も高く安心して任せられます。

デメリットは、ディーラー下取り額は、車買取専門店と比べ低い金額の査定見積もり額になるケースが多いことが挙げられます。
ディーラーの主な営業は買取ではなく、販売であるため、買取に特化している業者の方が有利になることが多いです。

また、ディーラー下取りは他社のメーカーであると、自社では販売がしにくく、中古車の販売ルートも限られてくるため査定額が高くないと感じる方も多いです。
また、購入の時期に合わす必要があるため売却から手続きまでに時間がかかることがあります。

ディーラー下取りを選択する方は、金額はあまり気にせずに、新車購入時にまとめて任せて手間を省きたい、下取り額は望めないがその分、購入費用の値引き交渉をしたい方などに向いています。

【詳しくはこちらをご覧ください】
参考記事:ディーラー下取りはなぜ安い?下取りの査定額が低い理由を解説

ディーラー下取りはなぜ安い?下取りの査定額が低い理由を解説

2.車買取専門店での売却

車買取店にて売却するメリットは、高い査定額を期待することができることです。
車買取店の業者は、様々なメーカーのモデル・車種を取り扱っているため、どのメーカーにでも最適な査定額の提示を行うことができます。

また独自の中古車流通経路や、複数のカーオクションと契約している業者もあるため、常に最新の相場をデータで持っており、高い金額での買取を可能としています。

デメリットは、車買取業者によって、ルールやサービスの質、査定金額の提示に差があることです。
それぞれが独自のルールを持っているため、売却側が損をしないようなルールがしっかりしている車買取業者を選ぶ必要があります。

また、態度や応対などのサービス面でも差がある為、親身に優しい対応をしてくれる優良な買取店を探して依頼するための手間や時間がかかります。

車買取店で売却を選ぶ方は、自分で車の売却先や優良な買取店を探すことは惜しまずにより高い金額で買い取りをしてもらいたい、スピーディーに売却を済ませたいという方に向いています。

3.特定の車種やメーカーに特化した買取業者

例えばスポーツカー、希少な車種、高額金額の車、カスタムカーなどの場合には、専門性が高い買取店を選ぶことで高く買取をしてもらえる可能性が高くなります。

一般的な車買取店は、幅広いメーカーや車種に強い傾向があります。軽自動車やコンパクトカー、ミニバンやSUVなど中古車市場に流通台数が多く、すぐに売買が可能な車種であれば高い金額での査定が見込めますが、流通台数が少なく一定の限られた需要がある車は、査定額がつきにくい傾向にあります。

そういった場合には、外車専門店・スポーツカー専門店・カスタム車専門店などの特化した車を取り扱う買取業者に依頼をおすすめします。

優良な車買取業者や店舗の見極め方

車出張買取 説明売却をする店舗によって買取査定額は変動します。信頼や実績、ブランド力が店舗ごとに違うからです。

大手の買取業者は、豊富なノウハウと経営資源で、安定した買取を行うことができます。
地域密着型の小規模な買取業者は、地域から高い評価を得ている可能性があるため、「質」の高い買取を行ってくれます。

最も良い選び方は、買取店のホームページの内容や雰囲気をチェックすること、口コミやお客様の声を確認するなどが挙げられます。
特にホームページ内で、店舗が発信しているブログやコラムなどは買取店の特色や考え方、雰囲気が表れやすいため必ずチェックしておきたいポイントです。

その他には、独自にルールなどを設けている買取店がどうか調べておくことが大切です。
例えば、手数料は無料なのか?出張査定はできるのか?いつまでに買取額は支払ってくれるのか?など契約や費用に関することは後々トラブルになりやすいため事前に確認が必要です。

こういった売却する側が不安なく納得できる理由や特徴をしっかり明記している買取店の方が優良であると言えるでしょう。

【詳しくはこちらをご覧ください】
参考記事: 車はどこに売却するのが良い?おすすめの車買取業者の選び方を解説!

車はどこに売却するのが良い?おすすめの車買取業者の選び方を解説!

6.車の状態や年式・走行距離によって査定額は変わる

10万kmメーター

車の査定買取額で大きな割合を占めるのが、年式と走行距離です。
基本的に年式は新車に近いほど中古車は売れやすいため、買取額も高くなります。
消費者は、価格が抑えられている、新車に近い状態の車を欲しがるからです。
中古車の査定額を決める「基本的な事項」について解説していきます。

査定額を決める上で最も大きな基準は年式と走行距離

車の年式と走行距離はセットで判断されるのが一般的です。年式と走行距離は、必ず確認されるうえ、中古車の査定額に大きく影響します。

年式の基準

年式とは、車が初めて運輸支局に登録された年を指します。
1月を基準に年式が1つ上がる仕組みになっています。
年式が新しいほど、車の状態がいいと判断されて買取金額は上がりやすいです。
年式が古くなるにつれて、車の状態が劣化していると判断されて買取価格は下がります。

走行距離の基準

走行距離とは、車が走行した距離のことです。走行距離の目安は「1年1万km」です。
「3万km」「5万km」「10万km」などのキリの良い数字は1つの区切りとして使われます。
走行距離は「3.1km」より「2.9km」の方が好印象を受けます。

走行距離が短いほど、車の状態がいいと判断されて買取価格は上がります。
走行距離が長いほど、車や部品が劣化していると判断されて買取価格は下がります。

1つ注意点があります。年式が古いわりに走行距離が短い車は注意が必要です。
なぜなら車庫に置きっぱなしだったり、メンテナンスが不十分と思われる可能性があるからです。
短すぎる走行距離であった場合には車両状態が良好であり、不具合もない場合には必ず査定時に伝えておくことをおすすめします。

車両本体の査定基準

傷と凹みがある車次に個別の査定項目について5つ紹介します。
査定項目別に加点・減点されていきます。

1.車の外装(傷やヘコみなど)

側面に傷がある車車の外装の傷やヘコみの有無は、査定額を決める要因となります。大きな傷やヘコみは修理費用が高いうえ、大掛かりな作業を要するからです。
プロの買取業者はもちろん、一般の消費者の目線からも傷やヘコみは「一目瞭然」です。
お金を出してまで傷やヘコみの有る車に乗りたい消費者はいないでしょう。

その他に、ランプ、アンテナの故障や破損状況を査定されます。
車全体の色合いも見られるため、日焼けによる色あせなどの経年劣化は減点対象になります。

2.車内の内装について

車の後席外装と同じく、内装の傷やヘコみの有無も査定額を決める要因です。
車を運転する時に視界に入るからです。
目に見えるものとして、オーディオやカーナビゲーションの故障、シートやフロアマットの汚れ、破損が挙げられます。

厄介なのは「臭い」です。目には見えないものの、生理的に「臭い」を我慢できる人は少ないです。
例えば、ペットやタバコ、芳香剤の臭いが挙げられます。
特にペットの臭いは取れにくいうえ、ペットの毛がシーツやフロアマットに絡まっている場合があり、大きな減点対象になります。

3.エンジンルームや足回りの状態

車のボンネット内部エンジンルームは車のメンテナンス状態を示す一つの目安になります。
エンジンルームがキレイな車はメンテナンスされている傾向にあり、汚れている場合はメンテナンスが行き届いていない可能性があります。

オイルのレベルゲージを見てオイルの汚れ具合を確認、ボンネット内に液漏れが無いか査定されるでしょう。
足回りの状態は主に、タイヤ、ホイールやマフラーの劣化で査定されます
タイヤの残り溝は「1.6mm以上」が加点対象です。
ホイールやマフラーの破損、サビは減点対象になるばかりか「車検に通らない」ため注意が必要です。

4.修理歴や改造歴

車の強度を保つ部品を骨格(フレーム)と呼びます。
修理歴のある車とは、車の強度を保つ部分を修理した車のことです。
具体例をいくつか紹介します。

事故車で修復歴有りの扱いになる損傷部分

修復歴図解

車の骨格写真

【事故車で修復歴扱いになってしまう損傷部分】

  • クロスメンバー
  • インサイドパネル
  • レジエターコアサポート
  • フロントインサイドパネル
  • フレーム (サイドメンバー)
  • ダッシュパネル
  • ルーフパネル
  • トランクフロアパネル
  • ピラー
  • ルームフロア

上記の部分に事故等で損傷があると、走行に支障が出たり、車両状態に問題が生じてしまうため事故車との評価になります。仮にきれいに修理して見た目ではわからない状態にできたとしても、一度上記に骨格部分に損傷があった車は修復歴車と見なされ大きく査定額は下がる可能性が高いです。

画像引用・参考サイト・画像引用:参考一般財団法人 日本自動車査定協会 東京都支所
日本自動車査定協会 東京都支所 修復歴の考え方

事故で損傷して修理しても修復歴とはならない損傷部分

【修理しても修復歴にはならない場所】

  • フロントフェンダー
  • 外側のフェンダー
  • ドアの損傷
  • バンパー
  • トランク
  • ボンネット

一概に全てではありませんが、大きく深い損傷でない場合には、上記の車両の骨格ではない外装部分の損傷は事故を起こしても修復歴車の扱いにならないという判断をされることが多いです。
小さな車の傷やヘコみなどの場合には、修理したとしても車は査定額が大きく下がるということはありません。

一方、骨格(フレーム)の損傷や欠損を修復した場合「修復歴の有る車」という扱いを受けます。
安全性や耐久性の観点から、修復歴の有無は表示が義務づけられているうえ、大きな減点対象になります。

改造歴がある車の査定額基準

改造歴のある車は、査定額が上がるパターンと下がるパターンの2種類があります。
査定額が上がるパターンは2つあります。

★1.人気のある高額なパーツで改造をした車

なぜなら、パーツ単体で高額で売れる可能性があるからです。 ホイールやマフラー、カーナビゲーション単体の価値を査定額に上乗せされます。

★2.ディーラーや専門店があらかじめ改造をした車

「コンプリートカー」とも呼ばれ、一部の消費者からニーズがあります。車検に通るように改造されており、整備が行き届いているため、査定額が上がります。

査定額が下がるパターンは「車検に通らない」改造歴のある車です。
車検を通る状態に戻す手間がかかるためです。
一例として、車の窓ガラスへの着色フィルムの貼り付け、不適合なマフラーの装着などがあります。

【詳しくはこちらをご覧ください】
参考記事:事故車の修復歴を見分ける方法は?安い中古車購入時に役立つ情報も解説

事故車の修復歴を見分ける方法は?安い中古車購入時に役立つ情報も解説

5.車検の残り期間は査定に影響する

車検シール車検は残り4ヶ月以上、自賠責保険は残り3ヶ月以上あると加点対象となります。
買取業者が販売する時に車検を通さなくて済むからです。

注意点は「車検切れの車」は査定額が下がることです。
車検切れの車は公道を走行できず、買取の際に積載車を用意する手間がかかるためです。
車検が切れるギリギリまで待たずに、余裕を持って買取をしてもらう必要があります。

参考記事:車買取で車検が長い方が高く売れる?査定額に影響する理由を説明

車買取で車検が長い方が高く売れる?査定額に影響する理由を説明

【JAAIの定める6項目の標準基準】

JAAIとは、一般財団法人 日本自動車査定協会の略で、自動車の普及と発達に貢献することを目的とした一般財団法人です。
中古自動車の公正な価格機能の査定を行い、流通の健全化を図っています。

ほとんどの買取業者は独自のルールではなく、JAAIの定める「中古車査定基準」をもとに査定をしています。
誰が査定しても差が出ないように、標準状態という「ものさし」が用意されていて、以下の6項目があります。

【6項目の標準状態】

  1. 外装、内装は無傷である
  2. エンジン、足回りは走行に支障なく良好であること
  3. 車検の残り月数は3ヶ月以内とする
  4. 走行キロ数は標準走行キロとする
  5. タイヤの残り溝は1.6mm(スリップサイン)以上あること
  6. その他、事故による修復歴、損傷減価要因、改造工作のないこと

参考サイト:一般財団法人 日本自動車査定協会
一般財団法人 日本自動車査定協会 東京都支所:1-2 標準状態について

査定では標準状態という「ものさし」と査定する車の状態を比較することで、車の良し悪しを計測します。
例えば、タイヤの残り溝は1.6mm(スリップサイン)以上あるとされています。
査定に出した車のタイヤの残り溝が1.6mm以下だった場合、減点対象になります。

注意点は、JAAIの定める「査定基準」は絶対ではなく、あくまで1つの指標ということです。実際の査定基準は買取業者の裁量で決まります。

車を高く売却するための方法を紹介

車内でスマホを持つ女性

これまでは車の買取査定額が決まる基準を解説してきました。
どのような基準で買取額が決まっているのか理解できたと思います。
ここからは実際に、少しでも高く車を売却するコツを買取りのプロ目線で詳しく解説していきます。

車買取査定額を左右する条件

車を少しでも高く売りたい場合、まずは事前の調査と準備が欠かせません。
いきなり査定依頼をするのではなく、高く売却するための方法を知っておき、準備を行うことでより買取査定額を上げることが可能だからです。

【事前の調査と準備は以下の5点が挙げられます】

  • 買取前に相場を調べておく
  • 売却しやすい時期がある
  • パーツは純正オプションを用意する
  • 傷やヘコみを無理に直さない
  • 車検前なら通す前に売る

①買取前に相場を調べておく

取引の基本は「相場を調べる」ことです。
相場を知らないと、安く買い叩かれる原因になります。 最初に自分の車の車種、年式、走行距離をチェックします。

【あくまで目安になりますが、相場の調べ方を2つ紹介します 】

  • 売却したい車と似ている状態の車の本体販売価格から予測する
  • ディーラーの下取りシュミレーションで調べる

交渉材料になるので事前に「相場を調べる」必要があります。

1.中古車の市場販売価格からおおよその買取相場を予測する

中古車販売サイトをみて自分の車と同じ条件に近い中古車がいくらぐらいで販売されているかを調べます。

比較対象を絞るコツは、年式・走行距離・色・グレードなどを同じ条件として検索し、複数車ある中で、真ん中よりも少し上の価格帯の「支払い総額」ではなく、「本体価格」の平均値を算出する。

中古車販売価格の本体価格の平均から、約10%~30%ほど差し引いた金額が、一般的な買取相場の目安となります。

2.ディーラーの下取りシミュレーションを活用する

大手の自動車メーカーによっては、インターネット上で車の情報を入力すれば車の「下取り参考価格」を簡単に調べられます。

「トヨタ 下取り 参考価格シミュレーション」を利用する

トヨタ下取りシュミレーション画像引用: トヨタ下取り参考価格シミュレーション

このサイトの良い点は、無料で使いやすく個人情報は一切なしで調べることが可能なことです。
トヨタ車以外のメーカー・車種にも対応しているためすぐに下取り相場を知りたいという方にはとても便利です。

あくまで下取り額の目安であるため買取店の買取額ではありませんが、おおよその相場を把握する役立ちます。

参考サイト:トヨタ公式ホームページ
トヨタ 下取り 参考価格シミュレーション

【詳しくはこちらをご覧ください】
参考記事:車買取相場を個人情報なしで知る方法!匿名で査定額の調べ方を紹介

車買取相場を個人情報なしで知る方法!匿名で査定額の調べ方を紹介

②売却しやすい時期がある

相場変動車の買取価格は「時期」によって変動します。
オススメの時期は、1月下旬〜3月上旬、 8月〜10月上旬です。
理由は2つあります。
1つ目は、多くの買取業者は3月が決算月、9月は半期決算月だからです。
売上を伸ばすために在庫を抱えようとするため、売却しやすい時期となります。

2つ目は、買い手が増える時期に販売店は在庫を準備しようとするため、売却しやすい時期といえます。
1月下旬〜2月は進学や就職などの新生活、8月〜9月上旬は転勤や夏のボーナスが入るため、車の需要が高まります。

逆に車の売却を避けるべき時期は、4月と12月の年末年始です。
中古車を買う人が「減る時期」だからです。
4月を避けるべき理由は、3月の直後で販売店は在庫を抱えようとしないからです。
そのため買取査定額が下がる傾向にあります。

12月を避けるべき理由は、年末年始のイベントで出費がかさむためと、年始の初売りを狙っている消費者がいるためです。
少しでも高く車を売却したい場合は「売却しやすい時期」と「避けるべき時期」を意識する必要があります。

【売却時期に関しての注意点】

ただし、基本的には車は「できる限り早く売却した方が査定額は有利」というのは変わりません。
売却に適した時期はありますが、あくまで人気車や年式の新しい車は差が出てきますが、古い年式や流通台数が多い車は時期による査定額の増減よりも、早く売却することで年式と走行距離が少ない時に売却した方が、査定額への影響が大きいことが多いためです。

車を売却しようとしたらまずは見積もり査定と相談を行い、買取店に時期による増減を確認することが良いでしょう。
高く売れるような時期を待つか、すぐに売却した方がお得であるかの判断をしてもらいましょう。

③パーツは純正オプションを用意する

パーツは純正オプションを用意することで、査定額が上がる傾向にあります 。
安全性が高く、見た目を統一できるなどの理由で、純正オプションを好む人が多いからです。

内外装ともに穴開けカスタム(内装テーブル)をした場合、査定額が下がる場合があります。
買取業者は、車を元に戻して売らないといけない場合が多いので、修理費用を査定額から引かれてしまいます。
逆に高品質なオーディオ、カーナビゲーションは査定額が上がる可能性があります 。

④傷やヘコみを無理に直さない

角に傷がある車

車の買取査定で、傷やヘコみは「減額の対象」になります。買取業者は車を元に戻して売ろうとするからです。
大きな傷やヘコみを自腹で修理する費用は高額なうえ、査定額が上がるとも限りません。

修復が可能な小さな傷やヘコみは買取業者で簡単に修復できるため査定額が大きく下がることはありません。
傷の大小の目安は「爪が引っかかるか、引っかからないか」です。
大きな傷は爪がひっかかり、傷が白く、塗装が剥がれて下地が見えている状態です。
小さな傷は深くても爪が引っかからなければ修復しやすいです。

小さな傷やヘコみを直すことにより、かえって目立つ、もしくは修復がしずらくなり査定額が下がる場合があります。
「減額の対象」になるので、そのまま査定を受けてください。

⑤車検前なら通す前に売却がおすすめ

運輸支局 車検検査場車をお得に売却したいと考えているなら、車検前に売るべきです。
車検後であっても査定額に反映されにくいからです。日本自動車査定協会によると車検が「残り4ヶ月以上」ある場合、査定の「加点適用」になります。

ただしあくまで車検の長さがどの程度買取額に反映するかは車買取業者の判断次第になります。
ほとんど考慮しない業者もあれば、多少は反映させる業者もいるでしょう。
多くの場合には、1年以上車検が残っている場合のみ加点する買取店が多いですが、車検費用の分をまかなえるほどの金額とはならないのが現状です。

車検を受けてからすぐに売却すると、車検費用の方が高くなり結果として損をしてしまいます。
車検が切れそうな車を売却するのであれば、車検を通す前に余裕を持った売却をすることをおすすめします。

参考サイト:一般財団法人  日本自動車査定協会
一般財団法人  日本自動車査定協会:査定ってなに?

車の買取直前に対策すること

車を高く売却したいのなら、買取直前に対策をする必要があります。
手入れの行き届いた車は査定員からの評価も上がるからです。
汚れや匂い対策をしていない車は、査定員の心証を損ねる場合があります。
外装より内装の方が買取金額に反映されるので対策をする必要があります。

①車内清掃をきちんとする

車内清掃車内清掃は簡単に実践しやすくて車を大切に扱ったことを査定員にアピールすることができます。
車内清掃は自分でするか、プロに依頼する方法があります。

【自分で清掃する手順を紹介】

  1. フロアマットを外して水洗いする
  2. 車内の汚れを掃除機で吸う(ブラシを用意すると作業を効率化できます)
  3. 運転席の足元を掃除機で吸う
  4. ダッシュボード、インパネ周辺のホコリをダスターで拭き取る
  5. 水を固く絞ったマイクロファイバークロスで車内全体を拭き上げる

プロに依頼する場合、簡易的な清掃はカー用品店、ガソリンスタンドに依頼します。
簡易的な清掃とは、車内の掃除機がけ、拭き掃除のことを指します。
臭いの消臭やシートの汚れを落としたい場合はディーラー、クリーニング専門店に依頼します。

②消臭対策をしておく

エアコン 運転席査定額を大きく左右するのは車内の「臭い」です。車選びの時に、臭いを気にする人が多いからです。ペットやタバコの臭いは「減額の対象」になります。
最大の減額対象は、ペットの臭いです。臭いが取れにくいため買取業者によっては、「ペットの臭いあり」という車の買取をしない場合があるそうです。
ペット用の座布団などを事前に敷く対策が有効です。
タバコの臭いにも注意が必要です。臭いが取れにくく、車内の天井の黄ばみがある場合、相場より10万円単位で「減額の対象」になります。
臭いと車内の天井の黄ばみ防止のため、窓を全開にしてタバコを吸うなどの対策が有効です。

消臭剤の効果は一時的です。
根本的な消臭対策にはならないので、消臭剤以外の消臭対策を2つ紹介します

【重曹を使用した消臭手順】

  1. 汚れ、ホコリを掃除機で吸う
  2. 重曹を粉のままふりかける
  3. 1〜2時間放置する
  4. 重曹を掃除機で吸う

注意点は本革、ゴム部品、電子機器は傷つける恐れがあるので、使用しないことです。

エアコンの掃除・フィルター交換

エアコンのフィルターにタバコの臭いが付着している可能性があります。エアコンのフィルターを交換することで、タバコの臭いを取り除くことができます。
車の掃除に不慣れな人は、カー用品店やディーラーにお願いしましょう。
慣れている人は車種名と型式を確認して、適合するフィルターをカー用品店で安く購入することができます。

買取時に査定額をアップさせる交渉術

車と家族に電卓を見せるビジネスマン「買取直前に対策すること」まで完了したら、業者に買取査定を依頼します。
上手な交渉も査定額を上げるコツになるのでお互いがWin-Winの取引をできるようなコミュニケーションを取りましょう。

①大事に乗車していたことを伝える

事前に車のセールスポイントをまとめることをオススメします。
時間が限られている交渉を有利に進めるため、4つの実践すべき例を紹介します。

「定期的な洗車や、ガラスコーティングをしています」

洗車やガラスコーティングをすることで、車の劣化に気をつけているというアピールができます。維持費はかかりますが、実践しやすいセールスポイントです。

「バッテリー交換やオイル交換など、計画を立てて定期的にメンテナンスをしていました」

予定を立てて車を大事にしているアピールができます。整備履歴を残すことを忘れないようにしてください。
車検以外にも定期的に点検整備をプロに依頼している場合には整備記録も用意しておきましょう。車両のコンディションが良いアピールポイントとなります。

「ワンオーナーで長く乗っています」

ワンオーナー車は中古車市場でも高い価値があるアピールポイントの一つです。
1つの車を長く大事にしている人という印象を与えることができるので、査定額が上がるかもしれません。

「車両に付属している書類が揃っています」

新車購入時の保証書や点検整備記録簿、スペアキー、取扱説明書などある際には全て揃えておくことでアピールに繋がります。

②嘘や虚偽の申告はしないこと

自動車に関する説明をしているスタッフ契約不適合責任は車の売る側と、買う側の双方で適正な取引を行うために、2020年4月1日に改正され、民法第562条~564条などに記されている内容をまとめたものです。

車買取の査定時に実際には過去に事故をしていたり、違法な改造や災害に合っていたなどの事実を隠したり、嘘の申告をした場合には契約不適合責任に問われる可能性があります。

契約不適合責任に問われると、車の買取側から賠償請求や契約の破棄などの要求を受けてしまうようなトラブルが発生する可能性があるため、正直に適切な申告での対応が必要となります。

契約不適合責任は意図的に高く車を売却するために、虚偽の申告をしたことにより買取店側が被害を被った時だけでなく、売る側が実際には知らなかったような車の不具合や故障、過去の事故などにおいても、不適合と見なされた場合には対象となります。
つまり車を売却する際には、自分の車の状態をよく知っておく必要があり、どんな小さなことも全て車買取店側に申告をしておくことが大切となります。

【詳しくはこちらをご覧ください】
参考記事:中古車売却で嘘の申告をしてはいけない理由!契約不適合責任を詳しく解説

中古車売却で嘘の申告をしてはいけない理由!契約不適合責任を詳しく解説

③担当者のセールストークに惑わされない

悪質業者買取業者は営業のプロです。車を高く売却するためにも、担当者のセールストークに気をつける必要があります。
よく使われる営業のセールストークを3つ紹介します。

×「今すぐに決めてくれれば、この値段で買い取ります」

この言葉を使う買取業者には注意が必要です。
相手に考える余地を与えずにその場で即決を求めてきます。
お得であると思わせて交渉を有利に進めるために使います。

思惑としては他の買取業者に見積もりをとってもらいたくないという気持ちから出る言葉です。
本当に買取額に自信がある買取店は1週間や2週間以内と検討する期間を設けてくれます。
後悔しないために、その場で即決しないで話を持ち帰る方がいいです。

×「他社では買取価格がつきません」

そんなことはありません。自走ができない「故障車」や「不動車」でない限り、買取価格はつきます。
登録から10年経過した「年式が古い車」の査定額は一気に落ちますが、買取価格はつきます。走行距離が10万km超えの「過走行距離の車」も査定額は落ちますが、買取価格はつくので惑わされないようにしてください。

このようなことを言われたら、「最低金額保証制度」を導入している買取店に依頼をした方が良いでしょう。
0円査定をするような買取業者に出くわしたら、他の買取業者に見積もりを依頼して少しでも買取額を付けてくれる業者を選ぶことをおすすめします。

×「だいたいこのぐらいの金額」「がんばればこのくらいの金額」

査定額を曖昧な金額で提示する買取業者には注意が必要です。
契約は口約束でも成立します。
そのため金額をはっきり言わずに曖昧にする買取業者は、後でその金額を約束してくれるとは限りません。
何かしらの理由をつけて減額されてしまうというトラブルも多く聞きます。

はっきりした金額の提示をしてくれる買取店を選ぶことで、後から減額などのトラブルを避けることができます。
金額を曖昧にする業者は、最初は相場よりも高い金額を言ってくることも多いのでしっかり見極めて下さい。

【詳しくはこちらをご覧ください】
参考記事:車買取の【巧みな営業トーク】には注意!車買取業者の裏側を解説

車買取の【巧みな営業トーク】には注意!車買取業者の裏側を解説

まとめ 車を高く売却するためには正しい知識と方法をしておくことが大切

査定一緒に説明

【この記事をまとめると】

  • リセールバリューの平均は3年後は50%~60%、5年後は40%~50%ほど
  • 車の買取査定額は、グレード・カラー・年式・走行距離によって変わる
  • 中古車販売回転率の高さ、買取業者によっても買取査定額は変わる
  • ボディーカラーは「白・黒・くすみ色・アースカラー」などの色が査定に有利
  • ディーラー下取りは買取査定額が低い傾向にあるが手間がかからない
  • 車買取店での売却は高い買取査定額が期待できるが優良店を探す見分け方が必要
  • 優良な買取業者の見極め方はホームページのブログや口コミなどを参考にする
  • 査定額を決める基本事項は「年式・走行距離・色・傷・事故歴・内装」などがある
  • 査定を依頼する前には洗車や車内清掃、消臭を実施しておくと良い
  • 査定額をアップさせるには大事に乗ってきたことをアピールする
  • 曖昧な金額や即決を促すようなセールストークに惑わされないよう注意をする

今回は車を高く売却したい人向けに、車の買取額が決める基準と車買取のプロが査定額を上げるためのコツについて解説をしました。

中古車の査定には、JAAIの定めた「標準状態」を多くの買取業者は参考にしています。
「車種」に特化した買取業者、店舗規模の差による査定の得手不得手があります。
あらかじめ中古車の査定額を決める仕組みを知ることで、悩みや不安を解消できます。
参考材料を増やすことで、満足度の高い取引ができることでしょう。

車を売却する機会は少ないので、売却したい車のことを知り、日々のメンテナンスを怠らないだけで結果は大きく変わります。
記事内で解説したコツを実践すれば、車を高く売却できる可能性があります。

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